予定は未定

引っ越してから、急に手帳を使うようになった。
それは、ポストイット(ふせん)を活用するようにしたからだ。
これはある雑誌で読んだのだが、僕にとって目からうろこであった。


僕は基本的に計画を立てることは好きだが、
それを実行することはできない。
小中学生の夏休みでも、計画ではお盆前にすべての
宿題をおわらせておくはずだったのだが、
実際に漢字の書き取りを終わらせるのは8月31日であった。


社会人になりたてのころも、手帳を使おうとしたのだが、
すぐに使わなくなってしまった。
その原因の一つは小学生の時からさほど改善されていない
僕の実行力のなさにあるのだろう。それは否定しない。


だがれまでのスケジュールの立て方や手帳の利用がうまくいかない
本質的な原因は「予定は未定」だということに尽きるのだと思う。
いくら考えに考えて予定を立てても、予定通りにすすまないことも
多いし、事の大小を問わなければ、毎日必ず予想外のことが起こる。


本気でスケジュールを管理するなら、予想外のことが起こった時点で、
もう一度、計画を見直さなくてはならない。
だが実際には、手帳にそれをいちいち書き直す余白もないし、
そんな時間的余裕もないのが実情である。


だからこれまで、手帳をに書き留めることがあるとすれば、
どうしても動かせない予定だけであった。
1,2時間程度で終わる予定の仕事を手帳に書くことはまずなかった。


だが、最近それで問題を感じるようになっていた。
それは、仕事のもれが発生してしまうということである。
処理しなければならない仕事を失念してしまうのは、とてもとても危険である。


そこで便利なのがポストイットにやるべきことを書き付け
それを手帳の適当な場所に貼っていくことである。
これだと、スケジュールの変更を余儀なくさても、
ある一つのポストイットを後ろ回し、空いたスペースに
優先度の高いポストイットを貼るだけ。


もし手帳を眺めていて、一緒に処理できそうな仕事があれば、
同じ場所にそれらのポストイットを集めればよい。
このようにあとからの変更も自由なので、
予測の難しいかなり未来のことも暫定的にスケジュールを立てていくことができる。


僕のようにこれまで、手帳をうまく使いこなせていなかった人は
ポストイットを活用することを強くお勧めする。
これだと、「予定は未定」というちょっとふざけているように
聞こえる現実にうまく対応することができる。


仕事が完了し、それまで貼っていたポストイット
ゴミ箱に叩き込むときの快感を一度経験すると
やめられませんぜ。これは。