山の見えない不安

東京や千葉では山が見えない。
かわりにビル等の建造物が地平線のかなたまで広がっている。
これは僕にとってものすごく違和感のある風景なのである。
もっと言えば少し怖い風景でさえある。
この風景にはなかなか慣れそうにない。


僕は今まで山の見えないところに住んだことはなかった。
今まで、烏帽子岳、稲山、彦山、普賢岳、油山といった
山がどこかしら常に見えている環境で生活をしていた。


山が見えるとどこかしら安心感がある。
山で区切られているため、外界から守られているような気がしていた。


実際、山が見えていさえすれば知らない町でも迷うことがない。
自分がどこにいるのか、山さえ見れば見当がつく。
そういう実用上の有用性があるからこそ、
安心感を得られていたのかもしれない。


だが、残念なことに関東平野は広いため、
東京や僕の現在住んでいる近辺に
目印となるような小高い山が見当たらない。


僕はここ千葉や、東京でよく方角がわからなくなるが、
その一つの原因として、山が見えないことがあるのだと思う。
もう一つの主な原因は地下鉄での移動が多いこと。
地下鉄に乗ると周りの風景が全く見えないため、
どのように移動したのか、イメージがつかみ難い。


このことを東京に来ている友達に話すと激しく同意してくれた。
山が見えるところに住みたいなーー。
緑も近くなるしね。
どこまでも続く人工建造物の風景というのはやはり異常だよね。


以上!